レンチンプラス1000とはなにか?

レンチンプラス1000とは、大和薬品から発売されているレンチンプラスシリーズ商品のうち、有効成分バイオブラン(BioBran)を1000mg配合する粉末商品で、いわゆる免疫サプリメントです。

はじめてレンチンプラスを知った方は⇒バイオブラン(米ぬかアラビノキシラン誘導体)とは?の頁に総論が書いてありますので、そちらから参照ください。

安倍内閣(政府)は【混合診療解禁】として、2013年秋から先ずは、抗がん剤から事実上の適用範囲拡大へという方針を打ち出しました。
そこで、ここではレンチンプラスガンマーの紹介頁【米ぬかアラビノキシランBioBran誕生の歴史】の補足を交えながら混合診療が解禁された場合、がん治療にどのような影響があるかを書いておきます。

いわゆる「混合診療」については、⇒こちらの【保険診療と保険外診療の併用について】というテーマで厚労省のWEBサイトに説明があります。

いわゆる「抗がん剤」については、こちらの⇒抗がん剤の種類と副作用のサイトがよく整理されてわかりやすいので、ブックマークされておくと良いでしょう。

生物学的応答調節剤(BRM)とはなにか?

BRM(Biological Response Modifiers)生体応答調節剤という免疫賦活剤(薬剤)が、抗がん剤や放射線治療と併用されることがあります。

代表的なBRM

レンチナン,シゾフィラン,クレスチン

BRM(生体応答調節剤)として代表的な薬剤が
レンチナン(シイタケ由来)、シゾフィラン(スエヒロタケ由来)、クレスチン(カワラタケ由来)です。 BRMは、体内に入れることで生体応答=免疫活性を促す調整剤で抗がん剤と併用して使われる薬剤です。
抗がん剤は、それ自体ががん細胞を破壊したり、DNAの複製(合成)を阻害したり、ホルモンの分泌を抑制したりするものです。抗がん剤の副作用として、吐き気とか髪の毛が抜けるとか、なんとなく認知していると思いますが、でも人によってまったく副作用が出ない人もいる反面、抗がん剤が効果を現さない場合もあります。

カクテル療法=多剤併用療法とはなにか?

抗がん剤治療の難しさは、薬剤効果の個人差が大きいことで、数種類の抗がん剤を組み合わせて投与する、いわゆるカクテル療法=多剤併用療法が用いられます。

ちょっと乱暴な例え話をしますが、名バーテンダーは、その日のお客様の体調や酔い具合に合わせて、ジンやウォッカとリキュールを微調整しカクテルを作ります。がん治療の名医はいわば名バーテンダーで、患者さんに一番合うような多剤併用療法を実行できる経験能力がありますが、そうでない場合は患者さんに身体的・経済的に負担をかける確率が高くなります。混合診療解禁で、抗がん剤治療がどの病院でも可能になると言うことはつまり、そういう事でもあります。

カクテル療法には2つの側面があります。
ひとつは、複数抗がん剤の併用で副作用が激しく出やすい側面
ひとつは、副作用を抑えるBRMの併用で、副作用が出にくい側面

混合診療解禁によるがん治療への影響

例えばレンチナン(注射薬)は、再発胃がんの抗がん剤(テガフール)との併用の場合のみ保険適応。クレスチン(内服薬)は、胃ガン・結腸直腸ガン・小細胞肺ガンの化学療法との併用のみ保険適応がされていましたが、混合診療解禁により、ひょっとしたら今後はこれも保険適用外になってしまうかもしれません。

現在でも、がん予防(再発予防)のための全額自己負担ということで、クレスチンを出している病院があります。混合診療解禁により経口投与のクレスチンは病院でも出しやすくなるため、流通量は増えるかもしれません。その時に、じゃあこれからはどんな場合でもクレスチンは自己負担にするよ。ね、その方が平等でしょ?...という理屈でしょう。

私的には『治療選択の自由を本位とする混合診療解禁』ならば賛成なのですが、安倍内閣の『ともかく医療費抑制を第一目的とした混合診療解禁』は、とても賛成できるものではありません。それに...なんだかTPP正式参加を決定後から、どうも農薬会社・製薬会社・保険会社などのコンツェルンが有利になるような仕組みを急いでいるようにしか思えない。 あ...脱線しそう。ま、それについてはまた後日記事にします。

食品(健康食品)業界のきのこ素材ブーム

レンチナン,シゾフィラン,クレスチンが全てキノコが原料であった為に、食品(健康食品)業界にアガリクスだ、マイタケだ、ハナビラタケだ、とキノコ素材ブームが始まります。

もう一度、表を見て欲しいのですが、レンチナンの背景に、βグルカンの構造式が書いてありますが、人がキノコを食べてもこの構造式(糖鎖≒多糖類)に分解できません。つまり、通常は体内に入って来ない糖鎖(異物)を入れることで、ヒトの免疫系統に刺激(ショック)を与えてることを目的としている訳です。

キノコ由来健康食品の謳い文句に2つの側面が強調されます。
ひとつは、うちの商品は、βグルカンが高濃度だよ!
ひとつは、うちの商品は、低分子グルカンだよ!

レンチナン・シゾフィランは、注射剤です。クレスチンのみ経口投与です。つまり有効成分であるβグルカン(多糖類)は分子量が大きいと腸管吸収されないので、注射で直接体内に入れるしかありません。薬剤BRMを模した、免疫サプリと呼ばれる多糖類を有効成分とする健康食品は、分子量が小さいですよ!というアピールが必然になってくる訳です。

食品としてのBRMの医師の評価

元々BRMは、がん細胞そのものを攻撃する薬剤ではなく、がん治療の副作用を抑える補助剤や予防目的の薬剤です。

BRMに免疫活性の効果があるのですが個人差が大きく、副作用があったり、逆になんの効果もなかったり。なので、そういう基本情報だけを考える医師たちは『薬剤であるBRMでさえ、効くか効かないか個人差が大きいのに、健康食品なんぞに効果を期待しないほうがいいですよ。』...という見解になるのです。

また、BRM自体も特定の免疫細胞だけに応答するのではなく、免疫系になんらか刺激を与えて活性化しているという程度で作用機序(エビデンス)もまだ明確ではありません。逆を言えば、まだ現代医療では免疫系をすべて解明できていないという事になります。解明できていない分野の、ましてや健康食品にエビデンスなんぞある訳がないと、一蹴する医師がまだ多いのは確かです。

がん発生のメカニズムと人体の免疫機構
がん発生のメカニズムと転移についての頁に免疫機構についての動画もありますので、ご参照ください。

レンチンプラスはこうした食品機能の中にBRM的働きを期待する
キノコ(担子菌)由来の、免疫サプリメントの一つとして誕生したのですが
次回は誕生前のエピード「レンチンプラスとAHCCについて」お話し致します。


2013年6月より、このコラムの連載は相談員「橋本雅行」の個人ブログ
『こちらホワイトロック』にて不定期に更新いたします。


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